特別支援教育に携わり20年という講師に参加いただき、家庭内でのお金の教育でつまづいているところを聞きながら、今後どのようにしたらいいかを一緒に考えていく時間がもてた。
子どもは、定額のこづかいをもらう。それでは足りず、何かを買う。現金で買うことはできないので、インターネットなどを使い代引きなどで注文を入れたとする。お金が払えないのでそのときだけ自営の仕事を手伝う。そしてアルバイト代を得て商品代とする。ほかのときは働こうともしない・・・。
なんとなく変だと思うが働いて仕事の対価を得ている。これはいいことか? よくないことか?
私には回答ができなかった。講師はこういわれた。
お金が足りず、その補填のために働くことは労働ではない。それは回避という。
先に働きお金を得る。そのお金で生活していくことを教えなくては・・・。お金が足りないからという理由では自営のアルバイトがあってもさせない、という強い気持ちで教えよう!と。
なるほど。
がまんをすることがなかなかできないで、こづかいをもらってはいてもお金をためることができなかったり、欲しいという気持ちが勝り、いけないとわかっていても家庭のお金を勝手に持ち出す・・・など、事例を聞いていると、小さいうちから訓練をしてしつけなくてはいけないことがいくつもあると思った。
今日は、発達しょうがいの児童生徒を持つ保護者に集まってもらい、お金の教育を早く始めたほうがいいという提案をする親子ワークショップの説明会だったのだが、どの子にも当てはまることがたくさんあって、ユニバーサル教育を強く意識した。
私の課題は、現状を聞いて知ること。そして、自分の提案やワークの評価がきちんとできるよう評価項目を作りこむこと。
保護者の課題は、消費に関心のない子にはより多くの体験を積ませること、消費欲が旺盛な子どもには、使えるお金に限りがあることや我慢を教えることを日常生活の中に入れ込むこと。
自分の子どもに、どんな大人になってほしいかの将来像を書いてもらった。
きっと今よりももっといい親子関係になり、信頼関係も強くなり、より幸せに近づくことだろうと思う。
発達障害の子どもたちとお金のQ&A事例集を早く作りたい。きっと待っている親子は多いはずだから。